第1章 我が国の経済社会の現状
労働参加率
「労働参加率」は、生産年齢人口(15歳~64歳の人口)に占める労働力人口(就業者+完全失業者)の割合である。
・労働参加率(%)= 労働力人口/生産年齢人口×100
「労働参加率」は、生産活動に従事しうる年齢層のうちどの程度の割合が労働市場に参加しているかを示す指標であるといえる。
我が国では、労働参加率は上昇傾向にあり、女性の労働参加率の伸びが大きい(2000年:59.6% → 2015年66.7%)。
65歳以上の高齢者の労働参加率については、我が国は国際的に高水準にあるため、大きな変化はない(2000年:22.6% → 2015年:22.1%)。
少子高齢化と人口減少による労働力減少が経済成長に及ぼす影響を軽減させるためには、労働参加率の上昇による「量の増加」が、生産性の向上による「質の改善」とともに重要であるといわれている。
「量の増加」について、とりわけ伸びしろがあると考えられるのは女性や高齢者の労働市場への参加である。女性や高齢者の労働参加を阻害している要因を除くことで、その労働参加が促されることが期待できる。