第1章 我が国の経済社会の現状
肩車社会
「肩車社会」とは、高齢者と高齢を支える現役世代の人口が1対1に近づいた社会である。
高齢者1人を支える現役世代の人数(生産年齢人口)は、1960年では11.2人であったが、少子高齢化により、1980年:7.4人 → 2014年:2.4人と激減した。
現状が継続した場合、2060年、2110年時点では高齢者1人に対して現役世代が約1人となると推計されている。なお、仮に、合計特殊出生率が回復する場合であれば、2060年に1.6人、2110年には2.1人で支えることになると推計されている。
少子高齢化の進行による「肩車社会」の到来に伴い、医療・介護費を中心に社会保障に関する給付と負担の間のアンバランスは一段と強まることとなる。